ご挨拶
施設工営の営業を開始するにあたり、比較的応用力に乏しい構造や用途に突き当たる事が時々あります。当初の目的であった建物を目的の建物に用途を換えようとする時、法規等を含め非常に難しい手続きを要する場合があります。又、計画以上に費用が掛かる場合もあり、既存の建物を取り壊して新たに建替える事との両比較により果たして如何なるメリットがあるのか等々・・・
特に会社、工場、病院の用途変更ともなると、関係法令もあり結局、取壊し建て直しを選択しがちです。なぜまだ新しい建物を取り壊してしまうのか、このような疑問を持っている人は恐らく私一人だけではないと思います。
一時代前の建物であれば、老朽化の進行により現在の建物使用目的に全く合わないのでしょうが・・・私達建築に関わる立場としまして、やむを得ず取り壊される建物を拝見した時、心が痛む事もあります。
私は、本来の建物の持つ要素は他の物質とは全く異なると日々感じております。長い歴史を経て周辺の街並み・環境を壊すことなく現代の要求する生産性や機能性を十分に果たし、元気な建物や施設を拝見した時の驚きと感動を大切にしたいと思う所存でございます。